2019/01/05

コースガイド④ 琵琶湖第1疏水 諸羽トンネル西口~第2トンネル東口

📗 琵琶湖疏水ウォーキングコースとは

🏃諸羽トンネル西口

諸羽トンネル西口」から先のウォーキングコース周辺では、毘沙門堂などの観光名所が点在しており、コースから少し外れるだけで立ち寄れます。せっかくの機会ですので、寄り道をしていくと良いでしょう。「諸羽トンネル西口」から次の目標の「第2トンネル西口」までは、約2.5km、徒歩35分です。



ウォーキングコースには、ひと息つけるベンチが、数は多くないものの所々に設置されています。昼食の休憩をとる場所には困らないと思います。下の写真は、12月中旬に撮影したものですが、まだ紅葉が残っていました。背後の山の紅葉もきれいです。



🏃安朱橋(あんしゅばし)

「諸羽トンネル西口」からすぐに「安朱橋」に着きます。ここから北へ徒歩10分弱で天台宗の門跡寺院である「毘沙門堂」に立ち寄れます。ご本尊に伝教大師「最澄」自刻の毘沙門天をまつっています。春は樹齢150余年の枝垂桜をはじめとする桜、秋は紅葉で境内は色鮮やかになります。


また、「安朱橋」から南へ徒歩10分でJR(琵琶湖線・湖西線)、京阪電車(京津線)、京都市営地下鉄(東西線)の「山科駅」に着きます。山科駅までは、所々にある道標をたどって行けば着けます。アクセスが良いので、体力に自信がない場合は、ここでコースを2回に分割すると良いでしょう。



「安朱橋」は、平成12年に改修工事が行われましたが、橋の東側の南岸には、琵琶湖疏水の水運の歴史を物語る仕切り板差込用コンクリートとけい留用アンカーが残っています。(出典:山科区役所)下の写真は、「安朱橋」からこれから歩く方向を見たものです。この辺りは、開けて周囲の山が見えやすくなっているので、とてもきれいです。



「安朱橋」の次にかかる5号橋を過ぎた洛東高校の手前にひときわ目をひく背の高い大きな木がありました。洛東高校の入口にかかる洛東橋から見ると、水面に映る木がきれいです。洛東高校前にジョギングコース1300のポールがあります。なお、俳優の小林薫さんは、洛東高校の卒業生です。



琵琶湖第1疎水は、山沿いを蛇行して進みます。直線が続くと景色が単調になって見飽きてしまうので、適度にカーブがある方が最後まで楽しめます。洛東高校入口の洛東橋の次は、ジョギングコース1500の地点に安祥寺橋がかかっています。橋を渡った対岸に安祥寺がありますが通常は非公開のようです。洛東高校前より西側に進むと、桜よりカエデが多くなります。



安祥寺橋の先で水路が少し広くなっている所は、安祥寺船溜りの跡です。琵琶湖疎水といえば桜並木が有名ですが、紅葉もけっこうきれいです。下の写真は、12月中旬で全盛期をとっくに過ぎていましたが、十分名残の紅葉を楽しめました。



ウォーキングコースは、JRの線路に接近する場所で大きくカーブします。この辺りではコースの南側が開けているので、山科の市街や山並みを一望することができます。JR山科駅に近く頻繁に電車が通過するので鉄ちゃんには嬉しいスポットでしょう。ここにもベンチが設置されています。



展望スポットから少し進んだ所に橋(7号橋)があり、琵琶湖疏水の両側を歩けるようになります。猪が山から降りきてこの橋を渡るとのことで、橋には柵が取り付けてあります。



🏃天智天皇陵への分岐

分岐から「天智天皇陵」の山科陵(やましなのみささぎ)までは、徒歩8分と表示されています。本来の入口は、三条通りに面しています。「天智天皇陵」は、平安時代中期に編纂された法令集である「延喜式」に山科陵の記載があるので、被葬者の信憑性についてほとんど疑問がないとされる数少ない陵墓です。考古学では、御廟野古墳(ごびょうのこふん)といい、現在の所在地も山科区御陵上御廟野町となっています。



🏃正嫡橋(しょうちゃくばし)

「天智天皇陵への分岐」から少し進むと、朱塗りの「正嫡橋」が見えてきます。この橋は、加藤清正のゆかりの寺である「本圀寺(ほんこくじ)」へと続いています。コースから橋に上がることができますが、ここは車が通りますので注意してください。

「本圀寺」の「圀」は、徳川光圀が生母の追善供養を行ったことから、名から一字下されたものです。加藤清正の菩提寺であり、境内には清正が寄進した勝運・開運にあやかれる「開運門(現在の門は2代目)」や、廟所の「清正宮」などがあります。昭和46年(1971年)に現在地に移ってきました。日蓮宗の威容を誇る境内は、自由に拝観できます。



🏃第2トンネル東口

「正嫡橋」の次の「大岩橋」にジョギングコース3100のポールが立っています。「大岩橋」からほどなくして「第2トンネル東口」に着きます。第2トンネルの長さは124mで、第1トンネル2,436m、諸羽トンネル540m、第3トンネル850mと比べると随分短いトンネルです。

石造りの優雅なデザインの「第2トンネル東口」洞門の扁額には、内務大臣など明治政府の要職を歴任した「井上馨」筆の「仁似山悦智為水歓歡(じんはやまをもってよろこびちはみずをもってなるをよろこぶ)」という文字が刻まれています。「仁似山悦智為水歓歡」は、「仁者は知識を尊び、知者は水の流れをみて心の糧とする」という意味だそうです。(出典:「京都市水道局の案内板」)



📗 琵琶湖疏水ウォーキングコースとは
📘 コースガイド① 琵琶湖第1疏水 取水口~第1トンネル東口
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